こんにちは、nomiyaです。
エフェクターボードを作成する際にはエフェクターの固定方法で非常に悩む人が多いんじゃないかと思います。
色々な固定方法がありますし、メリットもデメリットもそれぞれ異なりますからね。
その中でも「エフェクターの固定をしない、エフェクター本体に加工をしない」という固定方法ではウレタン固定が候補に挙がると思います。
しかし、ウレタン固定は「固定力がたりず運搬中にズレる。」「ライブ中にエフェクターを踏むとエフェクターが滑って位置がずれる。」といったデメリットがあり、この固定力の弱さがかなり痛いところです。
・・・とはいうものの、このようなウレタン固定のデメリットはゴム板をボードにしくだけで解決することができるのです。
また、ウレタンだけの固定に比べても追加費用は少なく、作成も簡単です。
デメリットを克服したウレタン固定はとても利用しやすい最強の固定方法になり得るのです。
ウレタン以外で固定している方、しようとしている方もこの機会に今回紹介するこの固定方法を検討してみてください。
特に、配置変えのし易さがほしいけどマジックテープをエフェクターに貼りたくないという人にオススメです。(自分がそうです。)
それでは早速説明していきます。
目次
1.どうやって固定するの?
まず、使用する材料は
①緩衝ウレタン(※軟質・波型)
②ゴム板
の2つだけ。
そしてこの固定方法の概略としては、
①ボードのフタに緩衝ウレタンを詰め、ボードにゴム板をしく
②エフェクターを置く
③最後にフタを閉める
これだけです。
なのでとても簡単に作成ができます。
ちなみにゴム板というのはこんなやつ。↓
その名の通りゴムの板です。
後々説明していきますが、エフェクターボードに使用するゴム板の材質は少しこだわる必要があります。
緩衝ウレタンはこんなやつ↓
ウレタンは軟質・波型のものを使用します。硬質のものは使用に適さないので注意してください。
念のため、固定の原理を図解するとこんな感じ。↓
エフェクターボードのフタを閉じたときに、圧力と摩擦、弾力が働くようにして固定します。
だからゴム板と緩衝ウレタンを購入する必要があるんですね。
2.メリットは?
①配置換えが楽
②エフェクター本体に加工をする必要が無い
③ボード作成が簡単
④作成費用が安い
⑤揺れに強く充分な固定力を持つ
⑥エフェクターを踏んでもズレない
この6つです。
特に⑤・⑥がウレタンのみでは実現できないメリットです。
ゴム板を敷くだけで「固定力がたりず運搬中にズレる。」「ライブ中にエフェクターを踏むとエフェクターが滑って位置がずれる。」といったデメリットをうまく解消できる形になります。
そして、ただゴム板を敷くというだけなのでウレタン固定の良さはそのまま生かすことができる。
非常に素晴らしい固定方法です。
ボードを自転車に乗せて運んでも、手持ちで運んでも中身がくずれたことはほとんどありません。
ライブなどでエフェクターを踏んでもゴムの摩擦があるので簡単にはズレません。
3.デメリットは?
①ゴムの劣化が促進されるため、高温多湿・直射日光が当たる場所で保管できない。
②ゴムの色がエフェクターに移る恐れがある。
この2つです。ちょっと心配だと思いますが対策可能ですので安心ください。
①に関してこのような過酷な環境下で保管することはまずないとは思いますがゴム板が劣化するとゴム特有のベタベタが発生するようなので気を付けてください。
きちんと保管や管理をしていればベタベタに関しては大丈夫だと思います。
②に関してはエラストマー樹脂性のゴムを使用することで対策可能です。
なぜかについては後述します。
以上①②に関して、自分は4年以上このボードを使用していますが、今のところベタベタや色移りに関しては一切ありません。
それぐらいデメリットも気にならない程度に抑えることができるのです。
4.どうやって作るの?
それでは早速作成していきましょう。
今回使用したエフェクターボードケースは超頑丈でおなじみのARMOR(アルモア)のケース。
「重量はあるものの非常に堅牢」な特徴をもつケースです。
さて、以下作業工程になります。
①緩衝ウレタン(軟質・波型)をエフェクターボードのフタにつめる。
まず、緩衝ウレタン(軟質・波型)をエフェクターボードのフタにつめます。
設置するエフェクターの厚みによって緩衝ウレタンを詰める量は多少変わります。
最終的に詰めるウレタンの厚さを調整するので、最初はフタに収まるような形にウレタンを切り取っておくだけで良いでしょう。
②ゴム板をボード全体に敷く。
次は今回の主役であるゴム板をボード全体に敷きましょう。
ボードに合わせて切りやすいようにゴム板の厚さは1~3mmぐらいのものを購入しましょう。
あんまり厚いゴム板だと切りにくいです。
また、先述した通り、ゴム板はエラストマー樹脂性のものを推奨します。←重要
簡単に言うとエラストマー樹脂性のゴムは「劣化しにくい・色移りしにくい・弾力性がある・滑り止めに適している」といった固定材としてとても適した性質を持っています。
この性質のおかげか3年以上このエフェクターボードを使用していますが、ゴム特有の色移りや劣化によるベタつきなどはまったくありません。
ゴム板をボード全体にしいた後はこんな感じになります。↓
しいたゴム板の上にエフェクターを配置します。↓
③ウレタンの量(厚さ)を調整しながらフタを閉める。
エフェクターを配置したらウレタンの量(厚さ)を調整するためにフタを閉じてみましょう。
このときエフェクターの厚みに対して緩衝ウレタンが過剰だと閉めることができません。
むりやり閉じると開けるのが困難になったり、中のエフェクターやケース本体を痛める恐れがあるので、ここは細心の注意を払ってください。
閉まらないからといって、力づくで閉めるのは絶対にやめてください。
やめましょう。
めちゃくちゃ重要なところなので、もう一度いいます。
ここは細心の注意を払ってください。
むりやり閉じたがために、ここに一度エフェクターボードを開けられなくなったマヌケがいます。
緩衝ウレタンの量が少なすぎるとエフェクターを押さえつける力が足りなくなってしまい、中でエフェクターが動いてしまう可能性はありますが、少し力を入れて閉じられるぐらいの量でも十分固定できます。
緩衝ウレタンの厚さなどを適宜、カッターなどで削って減らしてみたりここでうまく調整していってください。
↓下記の画像のように、フタをボードの上に載せたときに少し隙間が空くぐらいが目安。
フタを閉じたらきちんと固定できているか確かめましょう。
軽く、様子をみながら、そっと、ボードを振って中身がきちんと固定されているか確認。
中で動いた感じがなければ完成です。
エフェクターがうまく固定できていない可能性もあるのでいきなり強く振ってエフェクターが固定されたか確認するのは絶対にやめてください。
やめましょう。
振りじゃないです。
悲しいことになるよ。
5.当固定方法のおすすめ使用例
この固定方法の使用例や利用例です。
参考にしてみてください。
①.エフェクター裏の黒ゴム・ゴム足を取り除くことなく固定
Ⅰ.「BOSS」のエフェクター
BOSSのエフェクターを無加工で固定できます。
固定するためにエフェクター裏の黒ゴム・ゴム足をわざわざ取り除く必要はありません。
マジックテープや耐震マットなどをエフェクターに貼り付けて固定する方法だと「エフェクター裏の黒ゴム、ゴム足」が貼り付けの邪魔になります。
そのため、BOSS用のボトムプレートに交換したり、黒ゴム・ゴム足を取り除いてエフェクター裏を平らにする必要があります。
しかしながらこの「ウレタンとゴム板」で固定する方法を使えば「エフェクター裏の黒ゴム、ゴム足」があっても問題なく固定可能です。
「BOSSのエフェクターの固定がしたいけど本体に加工したくない」場合にはこの固定方法を使用してみてください。
Ⅱ.「RAT」・「Fulldrive」・「US Dream」等のエフェクター
エフェクター裏の四隅に黒ゴム・ゴム足、ネジ等があり、接地面から浮いてしまう「PROCO RAT」・「Fulltone Fulldrive」・「JOYO US Dream」のようなエフェクターも無加工で固定できます。
いちいちボトムプレートを交換したり、ゴム足をとることに苦戦や苦悩する必要はありません。
↑四隅にゴム足があるエフェクターの例(humangear「fine -od-special」)
購入時のエフェクターの姿できれいに固定できます。
BOSSエフェクター同様、「固定がしたいけど本体に加工したくない」場合にはこの固定方法を試してみてください。
6.最後に
固定力があり配置換えが楽、テープなどの加工をエフェクターにする必要がない。
といった長所を両立しているため、この固定方法は非常に有能万能な固定方法じゃないかなと思っています。
個人的にエフェクターに色々加工するのは好きじゃないので、マジックテープで固定する方法よりもこの固定方法のほうが絶対にいいと思います。
エフェクターにマジックテープを使いたくない、エフェクターを加工しないで固定したい、という人はぜひこの固定方法を試してみてください。
マジックテープは、もういらないはず。
今回はおわり
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